先人に学ぶということ

最近、自分は巷で噂(?)のGREEというサイトを見ている。そして、このサイトの中では自分の気に入っているモノを紹介できるページがある。

同HPでは、音楽や書籍など、たいていの商品は画像などを含めて紹介できるのだが、今回紹介しようと思った立花隆東京大学教養学部立花隆ゼミ共著の『二十歳のころⅠ・Ⅱ』という書籍については、画像など何の情報もヒットしなかった。そこで今回は、このブログにて同書の紹介を行っていこうと思う。

最近、日経新聞の紙面でも、「私の履歴書」というコーナーで、著名人の過去の経験など自伝を記したものがあるが、この『二十歳のころ』という書籍も、同じような志向の書籍である。

簡単に同書の説明をすると、それは以下のような感じである。

本書は、第一部では1937年〜1958年の間に二十歳を過ごした人を、そして第二部では1960年〜2001年の間に二十歳を過ごした人を対象とし、立花隆ゼミのゼミ生がインタビューアーとなって、その当時の話を伺うといった体裁をとっている。そして、本書に収録されている著名人としては、小説家やピアニストそして会社経営者と、実に多岐にわたっている。さらに、何といっても本書の“ミソ”は、そのストーリーが対象となった人物の二十歳のころについて書かれている点にある。

大人のようで子供でもある、そして人生のひとつの転機でもある、この二十歳のころをテーマにしている点が、読み手である二十歳そこそこの自分にとっては、非常に刺激的かつ魅力的に感じられた。そして自分の場合は、毎日風呂に入りながら、気になる人物のストーリーを日に2つぐらい読み進めていった。

面白かったストーリーを紹介できれば幸いなのだが、何せ読んでからだいぶ時間が経っている故、残念ながら、その記憶は至極曖昧である。ただ、今だに覚えている一つのフレーズがある。誰のストーリーかは定かではないが、「小説とはイマジナリーな思考体験である」というフレーズが、それである。

同フレーズの解釈としては、小説とはイマジナリーな思考の場であり、現実では体験できない思考経験が繰り広げられているのだといった感じである。そして、このような思考体験からは、現実の思考からは決して得られない、現実的に応用が利く経験ができると語られていた。自分は、風呂の中で、このトートロジーにひどく納得した。

っとまぁ、とにもかくにも面白い本だったので一応紹介しておきます。
宜しければ、アナタもお一つ読んでみたらいかがでしょうか?