卒論の気休めに

特にネタはないが、卒論の気休めにブログをつけることにした。

最近、自分の周りにも、ブログをつける人がだいぶ多くなってきた。そして、他大の友人であるスベリダイ君のブログの中で“聖蹟桜ヶ丘”という単語を目にした。地名というより単語として、この“聖蹟桜ヶ丘”という文字配列を目にした時、過去に見た一連の聖蹟桜ヶ丘の風景が蘇ってきた。

そもそも、この聖蹟桜ヶ丘との出会いは、映画『耳をすませば』を見た時が初めてであった(同映画の舞台が聖蹟桜ヶ丘であるというのは有名ですよね)。やや無理がある非常に青臭い映画である。

っとまぁ、ここまでは何処にでもありそうな話であるが、問題なのは、この映画をいつ見たかである。そう、自分が初めてこの映画を見たのは、後に彼女となる人物と花火を見に行く約束をした時であったのだ。

人ごみがあまり好きではなく一風変わった物事が好きな自分は、花火大会の会場探しにあたって、メジャーな花火大会は避け、都内近郊の花火大会を探していた。そして、その時たまたま見つけたのが、『耳をすませば』の舞台となった聖蹟桜ヶ丘の「関戸橋花火大会」であった。奇妙というか今となっては絶妙なタイミングであった。

「ここぞ」という時はわりと几帳面な性格が前面に出る自分は、一人で花火大会の前に、聖蹟桜ヶ丘の下見に出掛けた。目的は幾つかあったが、さすがに多少カッコをつけないといけないと考えていた自分は、とりあえず、駅から花火会場までの道のりと、飲み物などを買うコンビニの位置、そして敷物などの雑貨を買えるお店を押さえるべく、下見に出掛けたのであった。

下見の効果は絶大で、花火大会当日は実にスムーズに物事が進んでいった。ひとつ例を挙げれば、視界の悪い夜に初めての土地を歩く際、たいていの人は駅から花火大会の会場まで移動する時に人の流れを追って進むのが常であるが、自分の場合は、人ごみを避け飲み物を買いながらのんびり移動ができたといった感じである。一緒に行った人は、最初は「本当にこっちで大丈夫なの?」などと言いつつ不思議がっていたが、「サークルの大会で来たことがあるんだよ」などと言って適当にごまかした。そして、花火大会の帰りに、新宿でさりげなく下見の話をしたら、相手が非常に喜んでくれた。そして結局、彼女と付き合うことになった。

何だか『耳をすませば』級に青臭い話になってしまったが、とにもかくにも、今でも自分は聖蹟桜ヶ丘が好きである。たまに疲れた時、例えばこうして卒論に疲れた時に、気が向いたら部屋を暗くして、PCに録画してある『耳をすませば』のオープニングを見ることがある。そして、その時に流れる夜の聖蹟桜ヶ丘の風景と、Olivia Newton Jhon の「Take Me home, Country Roads」という曲には、疲れた心を癒してくれる不思議な力があるのである。




48 Original Tracks

48 Original Tracks